今週の研究室‐2010/10/15‐

お久しぶりです.修士2年の山川です.

今回,私がこのブログを書かせて頂く内容は,モロッコのフェズで行われた国際学会(IMAACA2010,10月13日~15日)に参加したことです.

私は10月11日~19日(+1日)の予定で,初めての国際学会に参加しました.大人になってから初めての海外渡航であり,遠いアフリカ大陸での開催もあり,数々の大変貴重な体験をさせて頂きました.

時系列に沿って書かせて頂きます.

出発は,中部国際空港からです.中部国際空港から北京(中国)に寄航し,アブダビ(UAE)からカサブランカ(モロッコ)行きの飛行機に乗り継ぐ旅程となっていました.今回の渡航では主にエティハド航空を使用しました.エティハド航空は,エミレーツ航空と並びUAEを拠点とする中東の代表的な航空会社です.やはり,オイルマネーで潤っているだけあって,内装はエコノミークラスでも豪華でした.国際線は久しぶりに乗るのですが,1人の座席に一つの液晶画面は今やスタンダードなのですか!?

座席に付いている画面では,映画,テレビ,ゲームやショッピングまでもが楽しめます.移動中は,映画を10本程楽しみました(笑)

北京への寄航を終え,到着したアブダビ.空港は真ん中に支柱があり,それを中心にゲートが円状に均等配置される面白い作りとなっていました.

アブダビ国際空港の8時間の滞在を終え,8時間飛行機に揺られながら到着したのはモロッコ最大都市であるカサブランカ.空港では猫が放し飼いされていました.最初から自由過ぎます(笑)しかし,猫が好きな私にとってたまらない光景です.移動は主にプチタクシーを使用しましたが,車線はあってないようなもの.車は二車線ある車道の真ん中を走行したり,人と車とが交差するような状況が多々ありました.

休む暇もなく,国内便(ロイヤルエアーモロッコ)に乗り継ぎ,国際学会が行われるフェズを目指します.フェズ行きの飛行機の出発が30分遅れました.日本では考えられないことが次々に起こります.

やっとの思いで到着したのが,国際学会が行われるホテルJNAN PALACE,このホテルに合計5日間宿泊しました.フェズでは高級なホテルに位置付けされます.

豪華にもプールサイドの部屋を予約しました.1泊8000円ぐらいです.

次の日は学会初日で,私の発表がありました.初めての国際学会であり英語での発表,かなり緊張しましたが,噛みながらも無事に発表を終え,後は質問時間・・・.インドの先生とアルゼンチンの先生に質問されたのですが,私は英語を聞き取ることが出来ず,座長の方に助けて頂きました.私は英語力の面では,まだまだ世界と対等に渡り合えません.スタートラインにすら立てていません.それを身にしみた国際学会でした.その日の夜は,現地の人の案内で地元のレストランに食べに行きました.やはり外国は豪快です.前菜からかなり量が多い料理が並びました.私は,ここぞとばかり牛ヒレを頼み,その味を堪能しました.

次の日の夜は,学会の懇親会がフェズでも一,二を争うホテルにて催されました.入口から馬がお出迎えです.

懇親会は生演奏と共に盛大に行われました.懇親会の途中には踊り子がセクシーなベリーダンスを披露してくれました.私は遠いアフリカ大陸に来て,久しぶりに興奮しました.もちろん,先生方も興奮されていました(笑)その写真はセクシー過ぎるので,残念ですがここでは割愛させて頂きます(笑)

次の日とその次の日はフェズの街を観光しました.メディナ(旧市街)の入り口に建造されているブールジュード門です.メディナ内部は複雑に道が入り組んでおり,世界一の迷宮都市と呼ばれています.

ブールジュード門の裏側も綺麗に紋様が描かれており,その華麗さや中世から変わらない歴史ある建造物に圧倒されました.

メディナから見る綺麗な空は,まるで複雑な迷宮都市に希望を満ちあふれさせてくれる存在です.

フェズのメディナを外から見てみると,その複雑に入り組んだ街並みを垣間見ることができます.

地球の歩き方にも載っていた染色工場にも見物に行きました.臭いは凄まじいものがありましたが,中世から変わらない革の手作業(半身を浸かりながら)での染色風景に歴史の重みというもの感じることができました.

そして,次の日から日本に向けての移動が始まりました.フェズからカサブランカへは,行きと同じようにロイヤルエアーモロッコを使用しました.人が飛行機へ搭乗する際,その横を飛行機が滑走路を離陸に向けて移動していきました.安全性を考えたら日本では考えられない状況です.

カサブランカに一泊し,次の日の早朝の便でアブダビを目指す予定となっていました.  ここまで順調に予定を消化していましたが,カサブランカの空港で問題が生じました.出発予定時刻を2時間程過ぎても,搭乗予定の飛行機が到着していません.周りの乗客を見てみると,私の心配をよそに落ち着き払った様子(日常茶飯事?)でした.ゲートには私が搭乗予定の次の便に搭乗予定の人々で溢れていました.飛行機もまた次の便が既に到着していました...無事に日本に帰れるかどうか不安でたまりませんでした.

館内放送は,フランス語とアラビア語だけで,英語すらまともに聞けない私には分かるはずもありませんでしたが,幸運にもたまたま帰る便が一緒だった日本人ツアー客(経験豊かな添乗員込み)に紛れて,この問題を切り抜けることができました.どうやら飛行機は霧のためカサブランカに着陸せずにラバトに着陸したようでした.もちろん大幅に旅程の変更(ラバトへバスで移動→ラバトからアブダビへ→アブダビからバンコクへ→バンコクから中部国際空港へ)を余儀なくされましたが(笑)

やっとの思いでタイのバンコクに到着後,電光掲示板を見ると,私が乗る予定のタイ航空名古屋行きの便が見えました.往路より約一日分長い帰路の終結が見え,非常に安堵しました.

そして10月20日,予定より一日遅れになりましたが,なんとか日本に帰りつくことができました.

最後に,今回の旅での収穫は,3つあります.

1.  自分自身が実際にその文化に触れ,色々な体験をすることによって,価値観の違いを実感でき,多種多様な文化に興味が持てた.

2.  世界の色々な国の人々とコミュニケーションを取ることによって,その国の考え方,ユニークさが理解できた.

3.  英語力の必要性を身にしみて実感できた.

今回,修士2年でありながら国際学会に参加できたのも,先生方のご指導,ご鞭撻があったからだと思っています.この場を借りてお礼申し上げます.誠に有難う御座いました!