2025年度日本機械学会年次大会に参加しました

 連日報道されている北海道のクマ出没に怯え,リュックに鈴を何個もつけて北海道に初上陸した, D1の近藤です.福岡と比較して若干過ごしやすい気候の中,9月7-10日に北海道大学(札幌キャンバス)にて,日本機械学会年次大会がありました.この度は,その年次大会に発表者として参加させていただきました.

今回のテーマが「Be Ambitious!」ということで,まさに各研究者の高い志を垣間見ることができる,刺激的な時間となりました.初日が機械学会のロードマップを中心とした講演で,ありたい姿から考えるバックキャストの思考が重要であるという考えに強く共感しました.バックキャストの思考はフォアキャストの思考より明るい未来を描くことができます.一方で,その描いた未来へ到達するためには現実からの飛躍などが必要であり,その飛躍こそが開発や研究となります.そして,そのバックキャストの思考により描いた未来がまさに“Ambitious”ではないでしょうか.この年次大会では様々な研究者の“Ambitious”を知ることができました.例えば,耐久性や効率を高めたいという方もいれば,人の触覚を制御したいという方もいました.各研究者の目的を聞いていく中で強く印象に残ったことは,その資料や発表がとても活き活きしていることです.それは結果が予想通りであっても,上手くいっていなくても変わりませんでした.私はそれが“Ambitious”の力だと思っています.志があればいくらでもエネルギーが湧いてきて,夢に向かう過程は高揚感に満ちています.また,その夢が果てしないほど達成までの道は困難ですが,だからこそやりがいや達成感があります.この年次大会では参加したどのセクションでも活発な議論が行われ,その空気感をとても心地よく感じるとともに,改めて気が引き締まりました.

今回はカテゴリーが細かく分かれており,自身の研究に直結するような講演を多く聞くことができました.また,同じ分野の研究をしている方が聴講者としていらっしゃったため,今まで参加してきた学会の中でよりピンポイントな議論ができました.自身の発表といたしましては,多くの方々のご支援のおかげさまで,今の全力を出し切ることができました.一方で,資料の構成や伝え方など改善すべき点があり,もっともっと成長したいと思いました.前回の国際会議ではなかなか質問をいただけず,装置に関する質問のみでしたが,今回は流体に関するご質問をいただき,たくさん議論することができました.セクション終了後も聴講者が議論に来てくださり大変うれしかったです.また,今回は学生と社会人の双方がバランスよく参加していたため,双方の視点から話ができて興味深く感じました.これからも色々な方と議論ができるよう,そして,私が掲げる“Ambitious”に向かって精進いたします.

年次大会の会場風景

クマの気配がない滞在地